昨年末出版された『教科書では教えてくれない日本の名作』(ソフトバンククリエイティブ)は、出口汪先生と女子高生“あいか”による軽妙な掛け合いのもと、名作といわれる文学作品の本当の面白さと深みを教えてくれる対談集に仕上がっています。 ◆ 私の大学での恩師は、実に厳格な指導で知られていた。今では、もう珍しいのかもしれないが、教授と学生の問には、昔風の師弟関係が存在した。 あるとき、先生は私に「卒業論文は誰にするか、もう決めたのか」と尋ねられた。 私は日本文学科の近代文学専攻だった。私はすかさず「川端康成にします」と答えた。 先生はしばらく考えた後、「川端は駄目だ。他のにしなさい。他のなら、誰にする?」とおっしゃった。
私は一瞬唖然とした。どうして卒業論文のテーマまで干渉されなければならないのだろう。でも、気を取り直して、次に研究したい作家の名を答えた。 出口汪著『きのうと違う自分になりたい』(中経出版)より ◆ 出口先生と森鴎外の意外な出会い。いかがでしたか? 次回より、出口先生と女子高生“あいか”の名作解説がスタートします。ぜひご期待ください。 |
| *あいか プロフィール 私の名はあいか。 可憐な乙女です。一応高校生をやっているのだけど、勉強はあまり好きではありません。 好きなのは音楽と漫画、それにテレビのバラエティ番組とゲーム、特にゲームには嵌(はま)っています。後は、アイスクリーム。 夏目漱石や芥川龍之介は教科書で習いました。でも、難しくて分からない。第一、古めかしくて時代遅れ、なぜ今それを読まなければならないのか、ちっとも分かりません。 携帯小説の方がずっと今風で、感動します。 でも、出口先生が文学の面白さを教えてくれるって言うのだから、ちょっとくらい挑戦しようかなって。 私も世の中のことを知って、そろそろ大人にならなくちゃ、ね。 『教科書では教えてくれない日本の名作』(ソフトバンククリエイティブ)より |
出 口 ということで、次週からこのHPで文学講義を始めるよ。 あいか はい先生、私にでも分かるように、ちゃんと教えてね。 出 口 任せておけ。あいかに分かるなら、HPをご覧になっている皆さんにも分かるから。 あいか 失礼しちゃう。 |








