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不登校ゼロ、モンスターペアレンツゼロの小学校が育てる 21世紀を生きる力
不登校ゼロ、モンスターペアレンツゼロの小学校が育てる 21世紀を生きる力  

「自分がされて嫌なことは人にしない。言わない」
これは、校則のない大空小学校のたった一つの約束です。この約束が持つ意味を、子どもたち一人ひとりが確認できるように、大空小学校では次のようなやり取りをしています。
先生「この学校は誰がつくりますか?」
児童「自分です」
先生「自分って誰ですか?」
児童「ここにいるみんなです」
このやりとりが示すよう、「自分がされて嫌なこと」=「みんながされて嫌なこと」だと子どもたち一人ひとりが理解しています。これは子どもたちが「他者意識」を育むうえで、とても大切な意味を持っていると、出口先生は説明します。

「他者意識」がなぜ大切なのか。それは他者を意識することが、他者を理解することにつながるからです。他者を意識すれば自ずと「相手に伝わるような言葉」を選びます。日本人同士、日本語だから通じるというのは大きな誤りです。価値観も育った環境も違う私たちは、そう簡単には分かり合えないのです。言い換えると、「自分とは違う」人たちが社会にはたくさんいるため、子どものうちからさまざまな違いがあることを知り、それを受け入れることで社会に出た時に、自分とは違う他者を排除することなく、相手の立場にたったコミュニケーションができるようになるのです。

大空小学校の教育は実はとてもシンプルです。それはしっかりとした理念があるからに他なりません。大空小学校は決して「奇跡の学校」ではありません。どんな学校でも真似ができます。そして一つでも多くの学校が「みんなの学校」に変化することで、多くの子どもたちが「21世紀型学力」を身に付け、まさに21世紀を生きる力を獲得していくのです。


(こんな人におすすめ)

  • ・教育関係者
  • ・幼児や小・中学生の保護者
  • ・教育に関心のあるすべての人
  • ・人材育成を担う立場にある人
  • ・対人関係について悩むすべての人

【本書の内容】


  • 第1章 みんなの学校」のつくり方 木村泰子
  • 第2章 「21世紀型学力」を担う教育とは 出口汪
  • 第3章 学校は学び合いと育ち合いの場所 木村泰子
  • 第4章 生きる力を支える論理力
  • 第5章 対談 21世紀を生きるための教育とは 出口汪×木村泰子

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「編集者のつぶやき」

編集担当/丸山剛

初めて出口先生とお会いした時の衝撃は今でも鮮明に覚えています。現在の社会を的確に捉え、それを誰もが理解できるような筋道の通った言葉で説明してくださり、その一つ一つに納得し、頷くばかりでした。戦前戦後の日本の歩みや世界における役割の変化、そしてグローバル社会と言われる現代社会といった広い視野から、なぜ今考える力が必要なのか、さらにはどうしたらそうした力を養うことができるのか。まさに点と点がつながり線となった瞬間でした。
そんななか観た、映画「みんなの学校」のなかで描かれていた大空小学校は、まさに出口先生が、著書「国語が変わる」で説明されていた、考える力を養うために有効な子どもへのかかわり方が、全校あげて実践されていたのです。その関わりは多くの人の感動を呼びました。
本書は、なぜ大空の教育が共感を呼び、退職された木村先生が今なお全国の教育の現場から講演や研修依頼が絶えないのか。その理由を解き明かすとともに、「心を動かす」だけではなく、「行動する」きっかけになればという思いを込めて企画しました。
「ここには根源的な人間との関わり方が提示されている」と出口先生が言うように、本書は教育関係者や保護者に限らず、すべての人にとって大きな学びになると確信しています。