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話し方の基本の基本42011.05.24 |
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この大騒動の中で講義を始めたら、一年間誰も授業を聞かなくなることは火を見るより明らかです。
そこで、私は勇気をふるって、こう叫んだのです。 「お前たちが静かに席に着くまで、俺は絶対に授業をしない」 そして、教科書を教壇にたたきつけ、腕を組み、仁王立ちになって生徒たちを睨みつけました。 その結果ーーー。 彼らはますます大騒ぎをしたのです。 次の時間も状態は変わりませんでした。 一度啖呵を切った以上、大騒ぎの中で授業を開始するわけには生きません。 しかも、このクラスでの出来事が他の学年、他のクラスに波及しないとも限りません。 私はまさに登校拒否状態になりました。朝、学校に行こうとすると、吐き気を催すのです。 結局、二週間ほど、このクラスではまったく授業をせず、睨み合いを続けました。まるで闘犬の世界のようでした。 どちらが強いか、彼らはそんな意識で僕を睨み付けていたのです。 ある時、僕は彼らが騒ぎ疲れて、一週静まりかえった瞬間、 「お前たちはいつまでも騒いでいればいい。俺もいつまでも授業はしない。このまま行くと、俺も首だが、お前たちも退学だ」 と、言い放ちました。 これは何も格好をつけたのではなく、本当にやめたくて仕方がなかったのです。さすがに、生徒の方でもこのままではまずいと思ったのでしょう、放課後ボスらしき生徒が数人来て、「先生、見直したよ」と言いました。 結局は、自分たちも都合が悪くなったので、この辺で手打ちをしようと言った申し出でした。 ここで学んだことは、次のようなことです。 生徒は何も命がけで反抗したわけではありません。一部の生徒が先導し、他の生徒は面白がってそれに乗っかっただけです。 大人が本気になれば、必ず勝つと言うことです。勝つと言った言葉は教育の場で不適切かも知れませんが、当時の私にはまさに死にものぐるいの勝負でした。 おそらく一歩でも妥協したなら、ずるずると授業崩壊の道を辿ったと思います。 ここから、話し方に入っていきましょう。 |
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コメント(7)

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出口先生の話し方に関する本楽しみにしております。是非参考にさせていただきます。
ありがとうございます。
出口先生こんにちは。
今回の先生の「大人が本気になれば、必ず勝つと言うことです」ということが大変心に残りました。現在担任するクラスが、出口先生がつとめられた男子校の生徒さんと違い、自分でもどうする事も出来ずに集中できないという状況です。でも、本気で頑張ります。
出口先生の著書「奇跡の記憶術」、興味深く読ませて頂いております.参考になる部分が多く、今後の自分の学習にも活かしていきたいと思うのですが、一点気になる記述があったので質問させて下さい。
p129の2行目からの記述「一回目の学習で完全に記憶しようとせず、リコール状態にとどめ、いったん睡眠を挟んで、再び同じ学習をすること」とありますが、「リコール状態」ではなく「リコグニション状態」なのではないのでしょうか。それとも「リコール状態」で合っているのでしょうか。
「奇跡の記憶術」ご購読、ありがとうございます。
確かに「リコール」ではなく「リコグニション」です。貴重なご指摘、ありがたいです。増刷の際には、修正します。
出口先生こんばんは。
出口先生の本を手にし、東進に行き先生の講義を受けてから3年が経ました。今年、現役で、東京のW大学教育学部と、仙台の国立T大学教育学部に受かり、T大学に進学しました。先生から授けていただいた論理力は一生ものだと思っています。感謝してもしきれません。本当ににありがとうございます。
上のお話は、僕が最初に受講した論理力強化トレーニングの閑話休題のコーナーでお話になられたものと記憶しております。
報告、ありがとうございます。
無事T大学合格、おめでとう。
論理力は一生の武器です。これからもぜひ論理力を磨いてください。